昨晩私はインドネシアのジャカルタから、此所タイのカンチャナブリ(クワイ川鉄橋のある町)に到着した。慰安婦問題について調査するためである。そして今朝鉄道建設という側面から同じ研究を志すタイ人の研究者にお会いした。(昨晩私はカンチャナバル上空を日本の国旗をつけた飛行機が飛んでいくのをみた、これは偶然かもしれないが興味深いことであった)
昨日私は米国がインドネシアの独立を後押ししたと発表したが、それに対してネットあるいはネット以外でも多くの反論が寄せられた。彼らの多くは米国がインドンシアの独立を助けたなどと言うのは嘘であると言う。しかし、それは違う。実際に米国はインドネシアの独立を支援したのである。これは本当である。
日本という国はその短い帝国主義国家としての歴史について多くの批判に曝されてきた。しかし、真実はそれほど単純なものではない。是非以下に述べる拙文を読んでほしい。これは私がジャカルタのインドネシア戦争博物館で見聞きしたものである。
欧米植民地主義はアジアのみならず、世界の殆どを覆い尽くしていた。
第2次大戦以前、すでに米国は日本を攻撃していた。それはシナ大陸における米国フライングタイガーズ航空隊の存在であったり、ABCD包囲網と呼ばれる、対日経済封鎖であったりした。当初日本は協議によって解決する道を探っていたが、最終的に決定的かつ壊滅的なる解決策に打って出た。それは3世紀にわたってインドネシアを暴虐的に支配してきたオランダを殲滅せしめたことである。もちろん、真珠湾その他への攻撃もその決定的かつ壊滅的解決策に含まれることは言うまでもない。インドネシアを占領した日本軍は、それ以前にオランダがインドネシア人に与えてきた蔑みをそのままオランダ人に与えた。
日本軍はインドネシア住民に対して、彼らを支配してきたオランダ人は神なる存在などではないとして、現地人の前でオランダ人を罵倒し辱めた。
日本軍はアジア人が欧米人に対して抱いていた劣等感を払拭せしめた。それは、インドネシアのみならずアジア全域においても行われた。もちろん、クワイ川鉄道工事に使役され死んだ連合軍兵士達の大きな墓所がある、ここカンチャンブリでも同じである。(その墓所については数年前に私が詳細にわたって紹介している)
日本軍はしばしば戦争捕虜を虐待したことで有名である。ここカンチャンブリでも私が今年初めに調査したフィリピンのバターンでもそうであった。その捕虜虐待の中心となった看守達は当時日本軍として勤務していた韓国兵であったと言うことも付け加えておく。
インドネシアを占領した日本軍はインドネシア独立のための準備を始めた。
例えば、オランダは現地人を劣等民族として扱い、言語も団結を妨げるため各地各民族の方言を話すよう要求していたが、日本軍は現地人を自分たちと同じように平等に扱い、民族としての統一性を確保するため単一の言語に統一するよう努力を促した。もちろん言語の統一性は軍事作戦上も要求されることでもあるのだが。
最も重要なこと、それは日本軍がインドネシア人に自信を植え付けたことである。もちろんそれはオランダ人がもっとも忌み嫌ったことでもあるのだが。
さらに日本軍はインドネシア人に対し組織的戦闘法をも訓練した。
原爆投下によって戦争が終結した後、アジア各地の日本軍に対しては本国より連合軍への降伏命令が伝えられ、多くの将兵はそれに従った。しかし、少数の日本兵はその後何十年もアジア各地で戦い続けた。
インドネシアでは多くの日本兵が本国からの降伏命令に従わず復員をも拒否した。彼らはインドネシア独立戦争に参加するため残留したのである。(他にも理由はあったであろうが、それは些少である)
そしてそこに米国が登場する。
欧州では連合軍がオランダを侵略していたドイツを打ち負かしたが、その戦争の結果、欧州と日本は疲弊した。
それに対し米国はマーシャルプランを立案し、疲弊した欧州の復興に乗り出した。もちろんその計画にはオランダの復興も含まれていたのであるが、
オランダはその帝国主義領土(植民地)の復活を望み、インドネシアの再植民地化を目指してインドネシア現地独立軍との戦争を開始していた。そこで米国はオランダに対し、インドネシアの再植民地化を諦めないなら、マーシャルプランによる援助を凍結すると脅した。その結果、オランダは再植民地化を諦めざるを得なくなったのである。
日本軍が独立成功への条件を整備した。
日本軍がいなければ、インドネシアはオランダに隷属し続けたであろう。現在、インドネシアで日本は多くの尊敬と信用を得ている。
今日、インドネシア人は自信に満ちあふれている。何故なら彼らは自ら戦い自由を得たからだ。そして米国はささやかながらもその独立の力添えをした。
日本軍がアジアにおける欧米植民地主義に終止符を打たせたと言うこと、この歴史的事実に疑いの余地はない。
独立後、インドネシアは独自の帝国主義は開始したともとれるが、しかしそれにより無実の犠牲者が発生したとか、完璧に邪悪なる指導者が現れたという話も聞かない。
私は何度もインドネシアを訪問したが、嫌な思いをしたことなど一度もないし、インドネシアの人々はいつも好意的で、欧米人と話すことを嫌がらずに会話を楽しんでくれる。これが今日私が言えることである。
おっと、もう午前9時15分になってしまった。私は10時にタイ人の著述家に会わなくてはならない。この文章を閉めるときがきたようだ。それでは皆さんよい日をお迎えください。
マイケル ヨンがついに”アジア解放論”へ舵を切りました。マイケルの昨日のブログより引用します。私の翻訳です。
マイケルのフェース ブックに何度も戦勝解放論の英訳論文を投稿してきましたが、その甲斐があったようです。よかったよかった。
米国もインドネシア独立に一役買ったという話は米国人たるマイケルの”我田引水”過ぎる気もするが、そうでも書かないと米国保守派が納得しないから致し方なかろう。
いずれにしても
ありがとう、Arigatou Michael!
マイケルのフェース ブックに何度も戦勝解放論の英訳論文を投稿してきましたが、その甲斐があったようです。よかったよかった。
米国もインドネシア独立に一役買ったという話は米国人たるマイケルの”我田引水”過ぎる気もするが、そうでも書かないと米国保守派が納得しないから致し方なかろう。
いずれにしても
ありがとう、Arigatou Michael!
<< 管理人より塾長さんへ:ありがとうございます。
comment on the FB> 「カンチャナバル」ではなく、「カンチャナブリ」ですね。
カンチャナブリと修正いたしました。
Japanese as Liberators in Asia
Last night we arrived from Jakarta, Indonesia to Kanchanaburi, Thailand to continue research on comfort woman issue.
This morning we will meet with a Thai professor and author who happened to research this issue for a book about railways. (Interestingly, I saw a Japanese flag flying in Kanchanaburi last night.)
Yesterday I published that the United States helped Indonesia obtain independence after World War II. This was met with criticism on and offline. Many people said it is not true. It is true. My words were accurate.
Japan is widely criticized for its brief Imperial history. The reality is not so simple. Please take a look at the images below, which I made in a war museum in Jakarta.
Western imperialism blanketed Asia and indeed much of the world.
Before World War II, we were actively attacking Japan with, for instance, the Flying Tigers, and we were trying to strangle Japanese with the ABCD. (Americans, British, Canadians, Dutch.)
Japan tried to negotiate but finally lashed out with devastating consequences, for instance by veritably crushing the Dutch who and brutally occupied Indonesia for more than three centuries, not to mention Pearl Harbor and more.
Down in Indonesia, the Japanese publicly treated the Dutch the way the Dutch had treated the locals.
Japanese humiliated and shamed the Dutch publicly to show locals that they were not Gods.
Japanese broke the myth of Asian inferiority, and they did similar in other places, such as here in Kanchanaburi, site of a very large allied cemetery (which I photographed in great detail some years ago and published online), and "Bridge over River Kwai," which is a short walk from where I write these words.
Japanese were often harsh with prisoners, such as here in Kanchanaburi and over in Bataan, Philippines, where I researched earlier this year. Many of the prison guards actually were Koreans in the Japanese Army, but I digress.
Down in Indonesia, Japanese were setting conditions for Indonesian independence.
Example: Dutch treated the locals as inferior people and wanted them to speak their local languages. Japanese treated them as equals (though recruited many in the war effort) and encouraged them to speak one language so that they could unite.
Most importantly, Japanese taught confidence to the Indonesians. The Dutch did not like this.
Japanese also trained Indonesians how to fight and organize.
After the atomic bombs the war was over and Japanese were ordered from home to surrender, which mostly they did, though some fought on for decades in different places.
In Indonesia, many Japanese disobeyed orders and did not return back to Japan. They stayed to fight alongside Indonesians for their independence. (There is more to the story but this is it in a nutshell.)
This is where America comes in: Of course Nazi Germany had also invaded Netherlands which we helped liberate, and the allies defeated the Germans. Europe and Japan were shattered.
The United States then wisely implemented the Marshall Plan to rebuild.
Meanwhile, Netherlands wanted its imperial space back, and began to move to retake Indonesia. The United States threatened to cut reconstruction aid to Netherlands if the Dutch retook Indonesia.
The Dutch backed off.
Japan had set the conditions for success.
Without Japan, Indonesia would have remained a Dutch slave state. Japanese deserve the bulk of the credit and are today revered in Indonesia.
Indonesians deserve much self-credit because they fought hard for their freedom, and the United States deserves a little credit for helping to seal the situation. There is no doubt that Japanese started a cascade which smashed western imperialism in Asia.
But then Indonesia began its own imperialism. There are no innocent victims in all this, and nobody was perfectly evil.
I can say this about today: In my numerous trips to Indonesia, I never had a bad day. Indonesian people have been extremely likable and they love to talk with westerners, and they are fun to talk with.
And now it is 0915 here, and we must meet the Thai author at 1000, and so it is time to close. Have a great day.
=========================================
スコッツボロガールズ — 英語を話さない日本人の方は私の日本語のレビュー記事を見ずにこの映画を推薦しないでください
http://michaelyonjp.blogspot.jp/2015/07/blog-post.html
フィルムレビュー:スコッツボロガールズ (updated)
http://michaelyonjp.blogspot.jp/2015/06/film-review-scottsboro-girls.html
http://michaelyonjp.blogspot.jp/2015/07/blog-post.html
フィルムレビュー:スコッツボロガールズ (updated)
http://michaelyonjp.blogspot.jp/2015/06/film-review-scottsboro-girls.html
セントラルワシントン大学は歴史について落第点だ。
http://michaelyonjp.blogspot.jp/2015/06/blog-post_17.html
CWUの岡田です
http://michaelyonjp.blogspot.jp/2015/05/cwu.html
寄付のお願い DONATION Please!